「対話」を社内で成功させるために留意すべき「雰囲気」と「話の中身」

対話
町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

町野 文孝をフォローする

「対話」は組織力の構築につながる、重要なスキルです。
今回は、「対話」と似て非なる「雑談」や「議論」について、「対話」と比較しながら考えてみましょう。

 

まずは、「対話」と「雑談」を比較してみましょう。

水戸黄門経営実践会での対話風景

 

一番大きな違いは、「対話」にはテーマがあるということです。それがお互いに思いつくままに語り合う「雑談」と異なるところです。

 

「対話」を通じて何かのテーマについてお互いの考えを表出し合い、新たな意味や解釈を生み出し、物事を理解していくことが重要になります。
そのためには「今日は〇〇について語り合おう」という意識を、あらかじめしっかり持つことがポイントとなります。

 

「対話」と聞くと、リラックスした雰囲気を想像されるのではないでしょうか。
しかし雰囲気が「自由なムード/緊迫したムード」であるということと、話の中身が「真剣な話し合い/たわむれのおしゃべり」ということの混同は避けなければなりません。

 

雑談は「雰囲気:自由なムード」の中で、「話の中身:たわむれのおしゃべり」です。

 

反対に、対話は「雰囲気:自由なムード」の中で「話の中身:真剣な話し合い」です。ここが大きな違いになります。

水戸黄門経営実践会での対話風景

 

「話の中身:真剣な話し合い」という意味で、「対話」と「議論」には共通点があります。

 

ただし、「議論」ではけんか腰で相手を打ち負かそうというような敵対的なムードになることも少なくありません。

 

このように「議論」は「対話」と同じような「話の中身:真剣な話し合い」であるものの、「雰囲気:緊迫したムード」であるところが「対話」との違いと言えます。

つまり「対話」とは、真面目なテーマの話し合いを真剣に楽しむという「シリアス・ファン」というスタンスと言えます。

 

「シリアス・ファン」とは、簡単に言うと「真面目に物事を楽しむ事」です。これは真剣にスポーツをプレイした時に味わう楽しみに似ています。

 

例えば、試合中に決してあきらめずに必死にボールを追うサッカー少年。はたから見ていると苦しそうに見えますが、試合の最中に「楽しめばいいや」と必死にボールを追うのを止めてしまえば、真剣にサッカーをすることで得られる達成感を味わうことができません。

 

その楽しさは「たわむれのサッカー」から得られる楽しさとは質の違うものです。

 

そして「真面目に取り組む楽しさ」、つまり「シリアス・ファン」を体感することでサッカー少年の技術は上達するといわれています。

 

一方、「試合に勝ちたい」「いい選手になりたい」というシリアスな意識が強すぎ、「サッカーを楽しむ」というファン(楽しみ)の部分が抜け落ちてしまうと、それはそれでサッカー少年の技術はなかなか上達しないそうです。

 

なぜならミスを恐れて、積極的な動きや創造的なアイディアがなくなってしまうからです。そしてこれはサッカー少年に限らないと思います。

 

ビジネスの面でもシリアスな意識が強すぎてファン(楽しみ)の部分が脱け落ちてしまうと、委縮につながり、積極的な動きや創造的なアイデアが出なくなります。この部分はビジネスや組織の活性化の肝になると思います。

 

参考文献 ダイアローグ 対話する組織(P96?99抜粋)

町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

町野 文孝をフォローする
対話
町野 文孝をフォローする
水戸黄門経営のすすめ
タイトルとURLをコピーしました