【OJT】新入社員教育力はコミュニケーション能力で変わる!

社員教育
町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

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数年前から、人材育成・社員教育には、OJTが必要不可欠だと盛んに言われるようになりました。

ところが、学校法人産業能率大学が2010年に実施した「経済危機下の人材開発に関する実態調査」では、

計画的OJTが機能していると答えた割合がわずかに12.6%

という残念な結果となりました。

大企業でも中小企業でも、人材育成をどれだけ充実させるかは、大きな課題です。

そこで、今回は、原点に戻り、

OJTが十分機能しているという状態にするために何が重要か

私の経験も踏まえて、解説していきます。

 

そもそもOJTとは何か?

 

OJTという単語は、日常的に耳にし、社員を教育する立場の方なら、体験的にも十分理解されていると思いますが、ここで、簡単に確認しておきましょう。

OJT(On-the-Job Training)

上司が部下に、日常業務のなかで、仕事を通して、意図的・計画的 に働きかけていく指導・教育。

ですから、最近盛んにOJTと言われますが、基本的な部分は、従来から行われてきた教育と同じなのです。

昔は、大工の親方のところに行って、修行をさせてもらう…こんな言葉もよく言われましたが、これも日常業務を行いながら教育が行われるので、立派なOJTです。

一般的には、会社の規模にもよりますが、集合研修(会議室で行うような形の研修)をした後に、OJTに入っていくケースが多いです。

 

ここで、OJTのメリットとデメリットを簡単に確かめておきます。

本来、細かく見ると、多々メリット・デメリットはありますが、ここではとても簡単に目立つ点だけを挙げています。

OJTのメリットとは?

  • 学びが実践的であり、何のために学ぶのかが明確である。
  • 実践を通して学ぶために、状況によっては成果が挙げられ、達成感も味わうことができる。

 

OJTのデメリットとは?

OJTの基本が分かれば、デメリット(課題)が明確に見えてきます。

  • 指導者によって教わった人の能力が大きく変わってくる
  • 指導する内容・カリキュラムを考える時間が確保できないために、指導者に大きな負担をかけてしまうことになる場合もある

この点を踏まえながら、OJTを機能させる工夫をみていきましょう。

 

OJTを確実にするために重要なことはコミュニケーション

OJTをより確かなものにするには、計画性・持続性などが重要だと言われます。

もちろん、これらの点は大切ですが、一般によく言われるので割愛します。

では、その他に重要な点は何か?

OJTで必要な教育力は
専門的知識 < コミュニケーション能力

です。

これについて、私の実践を踏まえながら解説します。

 

OJTの指導者が意識していることはコミュニケーション

私は、名古屋を中心とした地域の中小企業の人材育成・組織作りに関わっています。

中小企業ですから、もちろん社長自身がOJTに直接関わる場合も見られます。

実際にその様な社長や教育担当の方と話をすると、

言いたいことをどの様に伝えると正しく伝わるか?

ということを常に悩むと言われています。

 

また、OJTの重要なポイントを探る研究では、インタビューを細かく分析する方法がよくとられます。

OJT(ON THE JOB TRAINING)に携わる看護師の考える教育力の理想と現実というレポートには、その分析方法や考察が細かく書かれています。

その結論にもこのような事が書かれています。

教育力として、看護実践能力や知識がある事を理想としていたが、 実際には話を聞くことや声を掛けること、自分の弱みを見せるなど、 理想とは違う内容を教育力として感じている現実があった。

OJT(ON THE JOB TRAINING)に
携わる看護師の考える教育力の理想と現実より

これらのことを一言で、まとめるなら

「専門的知識や経験が豊富にあれば、上手に教育ができる」とは限らず、「相手のことを思いやる気持ちをもって接することができる人の方が教育力が高い」と言える。

では、具体的にどうすればいいのでしょう。

 

OJTの指導者のコミュニケーション力を高めるコツ

コミュニケーション力を高めるために、どうすればいいのか?

これを簡単にまとめることはとても困難ですが、私が社員教育・組織作りに関わる時に意識しているポイントを挙げておきます。

失敗や悩んでいることをオープンにする時間を確保

例えば、学校の先生をイメージしてみてください。

授業の質は同じ程度だと過程します。

  • A先生:とても真面目でいつも正しいことを言われます。
  • B先生:真面目ですが、たくさん子どもの頃の失敗を話してくれます。

多分、多くの方がB先生から学びたいと思うのではないでしょうか。そして、B先生なら分からないことも素直に質問できそうです。

この様なことが分かっていながらも、大人になるとついつい、いい部分を見せないといけないと誰もが思ってしまう傾向があるので、失敗や悩みもオープンにできる範囲で話す時間を確保するようにしています。

 

失敗はチャレンジした証として評価する文化を作る

中小企業の経営者の方の悩みの一つに「トラブルが起きた時の報告が遅い」というものがあります。

もちろん、遅い報告をした社員に問題があるかもしれません。

ところが、良い報告はどうでしょうか?

どんどん報告が挙がってくるようであれば、悪い報告は嫌だなぁ…という感情が根底にあるはずです。

この感情が消える様な文化を、経営者や教育担当者は作っていく必要があります。

ですから、「失敗を褒める」とまでは言いませんが、チャレンジの証として評価する練習を行ったりしています。

 

ついつい、新入社員教育というと知識をどれだけ効率良く教えるかにフォーカスされますが、特にOJTの場合、人と人との関係が大切と少しでも感じていただけたら嬉しいです。

 

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町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

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