組織力を高める「対話」の具体的な4つの進め方

マネジメント(管理)
町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

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今日は、組織力が構築される「対話」の進め方について考えていきたいと思います。
「対話」を進める観点として、まず「相手」と「自分」を立てなおすことをイメージしてください。

 

自分がいま行っている経営者や社員の方との個別セッションでは、目標設計と目標設定がメインのテーマとなります。そして状況によって「相手の方の気持ちを立てなおす」こともサポートさせていただいています。

 

通常、自分はセッションに入ると、目標設計や目標設定の話をする前に、まず「何か気になることはありますか?」と確認させていただきます。

 

なぜなら、ご自身が「理不尽に感じておられる懸案の処理が進んでいない」と、「目標」まわりの話をしても低調に推移してしまうからです。

 

そうしたときのセッションは、ご自身が「理不尽に感じておられる懸案」のことを取り上げます。

 

その際に進めていく流れとしては、「建前」「本音」「本心」「本気」という流れで対話を促していきます。

 

対話の流れを具体的に見ていきましょう。

1. 建前で語りなおす
組織上の建前で立場や役割上の「べき論」で語りなおす。

2. 本音を吐き出す
自分が抱えている気持ちを言葉で表現することで、自分の中にある葛藤や矛盾を認める。

3. 本心を見出す
葛藤や矛盾の背後に隠れている本心(「本当は?したい」という気持ち)を自覚する。

4. 本気を形にする
本心を自分の対置に据えて、今の自分にできること、変えられることを見つけ出し、最初の出発点を作る。

 

会社で悩んでいる方の話を聞いていると、ほとんどの方が組織での役割や立場上の話をされます。特に社長や幹部の方にこの傾向が顕著です。すなわち「べき論」の展開です。

 

もちろん、そうした話がスタートになるのですが、出来るだけ一旦、立場や役割を離れていただき、困っているテーマを語り直していただきます。つまり、「組織の中の自分を語る」ということです。具体的には自分を主語にしての「一人称の語り」です。

そうすると本人の気持ちの「どうして会社は…」「なんで俺ばっかり…」「どうせ私なんて…」「しょせん社長に何を言ったって…」といった<本音>が、ぼやき・つぶやきとして漏れてきます。

 

ここでそのぼやき・つぶやきをできるだけ丁寧に拾い、少し増幅して「対話」を促します。
「○○ってどういうことですか?」
「もう少し話してもらえますか?」

上記のように「聴く」ことをしていると思わぬ<本心>が出てきます。

それまでは会社、顧客、上司、部下などの三人称が主語で、文末は「○○するしかない」「○○せざるを得ない」といった語りだったものが、主語が「私」「自分」になり、文末が「○○したい」「○○したかった」に変化するのです。

 

こうした言葉の使い方の変化こそ、その人の<本心>の発露なのです。

 

解決の見えない問題を前にして、少し混乱している気持ちを整理してみると、当の本人さえ忘れてしまっていた自分の本当の気持ちに気づきます。この<本心>の発露こそが「転じる力」となります。これこそ自分にとって最も実感のある感覚です。

 

そしてこの<本心>を中心に据えて、かえられることの具体的な行動を新たな出発点とするのです。この具体的な行動計画が自らを<本気>にさせるのです。

 

参考文献 自分を立て直す対話(加藤雅則 著)

町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

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