営業にノルマは必要なのか?【ノルマのない世界の考え方】

マネジメント(管理)
町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

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営業の世界では「ノルマ」があって当然という風潮があります。

中には、「ノルマ」という言葉のイメージが悪いので「目標」と言い換えている場合もありますが、本当に「ノルマ」は必要なのか?ということは、何度も考えてきました。

もちろん、

「ノルマ」があったからこそ頑張れた!

「ノルマ」に縛られる様な雰囲気があってとても辛かった。

と、両方の声を聞いてきましたので、どちらが絶対的な正解ということはありませんが、改めて「ノルマ」というものを考えてみたいと思います。

結 論

本当に人が育っているのであればノルマはない方が良い。

これが今の私の結論ですが、どういうことか詳しく解説します。

 

そもそも「ノルマ」とは何か?

そもそもノルマとは何か?を明確にしておきましょう。

労働する人に課せられた労働の基準量

をここでは、ノルマの定義とします。

つまり、

  1. 商品を今月1000個生産しなくてはいけない。
  2. 資格試験の合格者を今年100人は排出しないといけない。
  3. 新規契約者を〇〇件とらないといけない。

この様なもの全てがノルマであって、定義を意識して見ると、ノルマのない仕事なんて、ほとんど存在しないと言っても過言ではありません。

ところが、実際には、上記の3が圧倒的に難しいために、「営業マンには厳しいノルマがある」という認識が定着してしまっている様に思います。

営業マンなんてつまらない?!【知人にバカにされました】でも触れましたが、この様な視点で見ると、営業マンだから特別にノルマが課せられているということではないことに気付かされます。

このことを前提として更に話を進めてみましょう。

 

本当に人が育っているのであれば、ノルマは必要ない?

世の中には様々な職種があるので、ここでは誰もが経験をしたことを例に挙げながら解説します。

本当の意味で成長した人に「勉強をしなさい」と言わなくても良い。

子どもの頃、親や先生に「勉強をしなさい」と言われて、「嫌だなぁ…」とか「面倒だなぁ…」と心底感じたことのある人はたくさんいると思います。

ところが、大人になって様々な経験を積み、学ぶことの大切さを感じた人は、誰からも「学びなさい」と言われなくても、一生懸命に学びます。

中学や高校で英語が大嫌いだったという人が、「お金まで支払って英会話教室に通う」なんて事例はたくさんあり、あなたもその様な知人を何人か知っているのではないでしょうか。

なぜ、彼らはその様なことを始めたのか…。

その理由は様々ですが、その多くは誰かにノルマとして課せられたのではなく、「自ら」そうしようと思って行動しているはずです。

自ら英語を学ぼうとする理由は、とてもシンプルで、

英語を使って何かしたいことがある

と言えそうです。

この内面的な部分が重要だと考えるのであれば、

なぜ、英語を使いたくなったのか?

というところを深く見る必要があります。

この内面的な部分を上手に育て、ノルマがないにも関わらず大きく事業を展開している会社の一つに六角亭があります。

 

六花亭製菓株式会社の事例も内面が重視されている。

北海道のお土産の定番とも言われるバターサンドを生み出してきた六花亭製菓にもノルマはありません。

なぜ、ノルマがないのに次々と新しいアイディアが生まれるのでしょうか?

それは、

お客様のためにお菓子を作っているから

という非常にシンプルな答えでした。

私たちにとっての身近な例で言えば、「子どもの為に何か楽しいことをしよう」と思う気持ちと全く同じです。

「子どものために何か楽しいことを今月中に考えないといけない」通常、こんなノルマはありません

シンプルに子どもが喜んでくれたらいいなぁ…と考えるからこそ、面白いアイディアが浮かんだり、どんどん提案ができるのです。

この感覚を仕事・職場に置き換えることができれば、ノルマは却って邪魔な存在になるのです。

とは言っても、これは理想論であり、現実的ではないと言われることもあります。

では、どうすればいいのか?

 

ルールで人はコンロールできないので、ノルマと育てることを併用する

明確な正解はないのですが、

ルールで人をコントロールすることはできない

ということは、深く理解しておく必要があります。

これは、歴史を見れば明らかなことで、例えば、「解放令」が出された後に差別が無くなったかと言えば、決してそうではありません。

つまり、「身分というものを廃止し、全員が平等だ」というルールを定めても、人の心はなかなか変わらないということがこのことから分かります。

にも関わらず、近年、中小企業経営においても「仕組み・ルール作りが重要」と良く言われるのが現状です。

もちろん、「仕組み・ルール作り」はいい加減でよいという話ではありません。

それだけでは、大きな変容をもたらすことには、限界があり、持続性もないために、やはり人を育てるという視点も失ってはいけないということです。

「人を育てる」というのは、どうしても時間が必要であり、すぐに成果が感じられるものでもありませんから、

  • 短期的に、早急になんとかしないといけない部分は仕組み・ルールで乗り越える。
  • 人を育てるという部分では、長期的な視点で取り組む必要がある。

ということです。

最近、様々な中小企業の経営者から相談をいただくことが増えてきましたが、仕組み・ルール作りに目が行きがちになっておられるケースが圧倒的に多いです。

時代の流れが早いために、短期的な視点がどうしても必要ですが、これから中小企業が生き抜いていくには、「ノルマ・ルールがなくても人が動く」という状態になるまで、人を育てることが必要だと思うのです。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

こんな話をしながら、改めて「子ども」と「会社」を比較してみました。

会社が子どもから学ぶこともまだまだたくさんあるような気がします。

 

町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

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