会社経営で苦しい状態が続くときの冷静な現状把握の仕方!

マネジメント(管理)
町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

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会社経営に関わらず、物事が上手く行っている間は、特に大きな心配をすることはありません。

ところが、いつまでも全てが上手く行くとは限らないというのも世の常だと思います。

こちらの記事では、

事業を上手く軌道に載せるための私が行った具体的戦略と重要な考え方を紹介しました。

その結果、全てが上手く行ったという事を書いたのですが、後に大ピンチにも遭遇しました。

【事例】会社を運営していく際に方法よりも大切にしたい事
最近では、「コラボ商品」という言葉も当たり前になりました。 実際に、そんな商品もたくさん目にする機会があります。 ところが、こうしたものが出回り始めた頃は、こんな声もあったものです。 なんだ、他の会社と一緒に商品を作るなんて…...

 

ところが、私たちが上手く行った戦略「業務提携」が突然使えなくなったのです。

経営上の大ピンチに、どう対応すればいいのか?

 

ここでは、私の事例を紹介したいと思います。

今、厳しい状況にある・この先がなんとなく不安だ・と感じられる方の参考になれば嬉しいです。

 

会社経営のピンチ!業務提携が突然、継続できなくなってしまった理由

私たちは、「業務提携によって非常に上手く行った」という話をしました。

今でも、様々な会社を訪問し、社員研修などを行っていると「なぜ、関係者が上手く行っているシステムが崩れたのか、詳しく聞きたい」と言われる事があります。

ですから、ここでは、その背景をお伝えしますが、金融・保険業界の出来事ですから、「私にはあまり関係がない」と思われた方は、

会社の経営上、予想外の大ピンチに襲われた時にできることとは!

まで飛ばして、その先をお読みください。

 

突然、「銀行」が競合者になってしまった理由

バブル崩壊後、金融機関(銀行)の体力はどんどん低下していきました。

「これではよくない」という事で、行政采配により、銀行が「保険・金融商品」を取り扱う事になったのです。

つまり、銀行の体力が低下したのなら、守備範囲をより広げて体力の回復を目指せ!ということです。

銀行は、これまで「保険・金融商品に関する相談は、いい会社をご紹介しますよ」と言っていたのが、「その様なリスクが心配なら当銀行の○○という商品がありますが…」に変わってしまったのです。

 

「会計事務所」が競合者になってしまった理由

もう、あなたも察しがつくかと思います。

これまで順調に運営が進んでいた会計事務所も、バブル崩壊によりジワジワと厳しい状況へと追い込まれて行きました。

当然、これまでと同じ商品・サービスだけを提供していては、持ちこたえることができません。

会計事務所も業務範囲を広げて保険・金融商品を取り扱う方向に舵を切ったのです。

これまでは、パートナーだった会社が競合者に変わってしまったのです。

 

もちろん、パートナーが悪い訳でもありません。

ですが、この時の衝撃は、今でも鮮明に覚えていますし、どれだけ表現しようとしても表現し尽くすことはできません。

 

会社の経営上、予想外の大ピンチに襲われた時にできることとは!

残念ながら、ピンチに襲われた時に人は、落ち着いて対策を考えることができません。

たとえ「焦ってはダメだ!」と100回自分に言い聞かせても、焦りは消えることは決してありません。

これは、私の感覚ですが、こうした大変な時に「焦るな!落ち着け!」と言ってもあまり意味がないように思います。

「何をしていいのか分からないくらい焦っているから、考えなくてもできる事を探そう!」

こう考えた方が、随分気持ちが楽だったように思います。

 

STEP1 既存のお客様を守ることを考える

会社がピンチだからと言って、新規顧客の獲得に力を入れるとどうしても既存のお客様へのサービスが手薄になります。

もちろん、新規顧客の獲得も重要ですが、それよりも、こうした時にこそ既存のお客様の満足度を高める事の方が大切だと考えたのです。

野球で言うなら、素晴らしい代打の選手をたくさん起用しても、守備の際にエラーをたくさんすれば、絶対に試合に勝てないと考えたのです。

顧客満足度の高い営業プロセスを提供するために考えるべきこと
仕事にはどうしてもやらなくてはいけない「MUST」があります。 経営者の場合、様々な熱い想いや理念があるために、この「MUST」さえも「WANT(やりたい)」になっている事は多いかと思います。 ところが、従業員の方の「MUST」...

後になって分かるのですが、ピンチがあったからこそ真剣に「自社のサービス」を見つめ直す事ができたのです。

また、ISOの取得も「どの既存のお客様にも誰が対応しても確実に満足の行くサービスを絶対に提供すべきだ」と考えて取り組んだのです。

その甲斐あってか、すでにお付き合いのあるお客様がきれてしまうということはありませんでした。

 

STEP2 現在がどの様な状況なのか数字を見たり、客観視したりする

既存のお客様を守ったからと言って、経営が軌道に乗る訳ではありません。

会社を運営する以上、どんなに素晴らしい価値を提供していても「損益」については十分に目を光らせる必要はあります。

弊社の場合、会社が厳しい状態になり、残念ながら退職者が続々と出てしまいました。

彼にも家族がいると言うのに…一体、これからどうして生活をして行くのだろう。

彼の家族にとっては、そんな大変な時期なのに、私は会社の損得を考えていていいのだろうか…。

 

こんなことを考えると、数字を見たり、会社の状況を客観的に見るということは相当辛いことなのですが、それでも「現実」を見なくてはいけないのです。

もし、この感情に流されて、「落ち着いてから現実を見よう」としてしまうと、問題解決の糸口が見えなくなるからです。

現実を見ると言っても、厳しい状況にあると、希望的・楽観的に数値化しようとしてしまうのが人の常です。

ですから、私の場合、次の様に自社を見ました。

自分はなんだか冷酷な人間の様な気がしましたが、ピンチを脱出するためです。

ここでは、極簡単にその一部を紹介します。


自社評価

自社の商品・サービスは他社よりも優れていると言いたいが、明確な根拠がない。

→他社の商品・サービスについてさらに学び、特徴的だと言える部分、自社が得意とする事を明確にする必要がある。

 

商談の機会

これまで同じ様な情報提供では、商談の機会は増加しない。

→情報提供の量・回数を増加させるか、提供する情報の質を変える必要がある。

 

人材の育成

手をかければ必ず応えてくれると考えていたが、退職者を出してしまった。

→ここが自分の会社だという意識になる様な仕組みや教育が必要。

 

財務的な視点から

どの商品・サービスが既存のお客様から高く評価されていて、キャッシュを産み出しているか?

→損益がトントンになる数値計画の作成。


 

社員数人程度の小さな会社の場合、

「こうした計画をゴチャゴチャ立てるより、新規顧客獲得のために走った方がいいのではないか?」

と言われる事があります。

もちろん、それも大切な行動ですが、ピンチが訪れたと言うことは、どこかに問題があるというお知らせでもあるのです。

このお知らせに対して真剣に向き合えば、必ず解決の糸口が見つかると同時に、改善されたことにより、将来出会うお客様、仕事に関わる方にずっとより良いものが提供できると考えたのです

そういう意味では、とても辛い状況にありますが、ピンチは最高に学べるチャンスでもあるのです。

 

さて、こうして私の経験を元に、ピンチを乗り越えるための考えをお伝えして来ましたが、業務提携を軸に会社を運営していた弊社の最大の弱点にあなたはお気づきでしょうか。

それは、

新規顧客の獲得!

「顧客に接触する」という第一接触段階を外部に委ねていたビジネスモデルの弱点

 

この問題は、経営の安定・不安定に関わらず、どの事業においてもとても苦労されている点だと思います。

この辺りの突破口については、「たいわパック」などであなたの会社を訪問した際などに、お伝えできたらと思います。

また、こちらのメルマガは、様々な事業の事例を紹介しながら、中小企業の経営をあなたと一緒に考えるプログラムになっています。

メルマガの案内ページ

 

まとめ

会社の経営上、とても厳しい状況が訪れた時というのは、何から手をつけていいのかもわかりません。

精神的にも大きなダメージを受け、私は突発性難聴が発症してしまいました。

ところが、そんなピンチの時にこそ、病気になっている場合ではありません。

何か一つでも改善点を見つけることが必要なのですが、冷静にじっくりと考えることができない気持ちも痛いほど分かります。

ですから、この記事の全てが重要だとも言いません。

ほんの一部でも参考になったとか、真似してみようと思ったという所があなたに届けばいいなぁ…と思って書いてみました。

Check!
  • 厳しい状況に追い込まれた時には、まずは攻めるより守る。新規顧客よりも既存客を守るところから。
  • 現状の把握は、辛いけれども、冷酷だと思うくらいに冷静に行う必要がある(第三者に関わってもらうのも有効)。

 

自分の辛かったこと、上手く行かなかった事をこうして公にするのは、案外勇気がいるものです。

けれど、こうして失敗したこともお互いにオープンにできる社会になれば、これから事業を行う方、新たな挑戦をする方の参考に必ずなると信じています。

「ここが参考になったなぁ」なんて感想がいただけると嬉しいです。

町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

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