経営の悩み…時代は変化しているのにどうやって一貫性を保つのか?

マネジメント(管理)
町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

町野 文孝をフォローする

会社経営には重要なことがたくさんあります。

その中でも会社・組織の「一貫性」を維持するという事は大切です。

個人事業主で言えば、「ブレない軸」をもつという言い方がメジャーかもしれません。

当然と言えば当然のことですが、ここに大きな問題があるわけです。

Check!
時代はどんどん変化して行っているのに、どうやって一貫性を保つのか?

 

だからと言って、コロコロと方針を変えるのもよくありません。

この辺りのバランスについて考えてみたいと思います。

 

「一貫性」の感覚が分かる1つの分かりやすい事例

鈴木さんは、町で小さな飲食店を経営しています。

小さな飲食店とは言っても、町では誰もがそのお店の存在を知っていて、ランチタイムは夕方は多くのお客さんが入り、賑わっていました。

このお店では、お客様との会話も大切にしようということで、従業員の方々もお客さんとの会話を楽しんでいました。

ところが、鈴木さんの飲食店の近くに大手チェーン店ができてしまったのです。

料理の中身は、チェーン店のものはとても簡素ではありますが、価格は圧倒的に安いのです。

もちろん店員と会話をするといった雰囲気はありませんが、店内はゆったりと広々しています。

鈴木さんのお店からは、少しずつお客さんが減っていってしまいました。

 

鈴木さんは悩んでしまいました。

やっぱり時代に合わせてうちも料理を簡単なものにして、会話を楽しむお店じゃなくて効率的に料理を出すお店にした方がいいのだろうか…。

 

ここで、方向性を変えるとお店としての「一貫性がない!」「方針が分からない」という声は従業員からも挙がるでしょう。

かと言って、このまま何も変化させないでいると、お店の維持は難しくなりそうです。

分かりやすくするために、随分、簡単な話をしましたが、あなたもこうした悩みを感じたことがあるのではないでしょうか。

 

周りの状況に合わせながらも一貫性を保つ方法は?

周りの状況は刻々と変化していきますから、それに合わせる変化も必要ですが、自社の一貫性を保ちたい…と私も何度も思いました。

ところが、通常の業務に加えて、この様な戦略的なことを考えるのは中々骨の折れることです。

そこで、2つの選択肢に絞ってこの対策について考えてみたいと思います。

 

この問題に対応できそうな柔軟な考え方ができる従業員を選ぶ

ついつい、中小企業の社長というのは、全てを自分で解決しようとしてしまいがちです。

私もこれまで散々そうしてきましたが、これでは、一向に結果に結びつかない上に、素晴らしいアイディアを捻り出すことができても、それを従業員に伝えたところで、トップダウンな印象になってしまいます

そこで、こうした問題に対応できそうな柔軟な考え方ができる従業員を選びます。

もちろん、複数人選出するというのもいいでしょう。

そして、これからのビジョンについて、本音で語り合う時間を設けます。

 

先ほどの鈴木さんのお店で言えば、

「本当は、お客さんとの会話も楽しめるお店を続けたいんだ。今は厳しい状況になってしまったけれど…」

「確かに、それは内の良さでもあるし、会話と手作りの料理ってぴったりマッチしている気はします。」

「鈴木さん、それならここは思い切って、お客様同士が仲良くなれるような交流会みたいなものをやってはどうですか?」

こうしたビジョンを語ることで、素晴らしいアイディアが誕生するかしないかは、不透明ではありますが、こうした機会を設けることで2つのメリットが生まれます。

  • 社長が考え、悩んでいることが従業員に伝わる
  • 考えていること、ビジョンを語ることで自分の思考が整理できる

この2点はほぼ確実に満たすことができます。

そして、何度かこうした機会を持てば、具体策も見えてくることが多いですから、そこからPDCAを回し始めることができます。

 

時間を分析的にみて、効率の良さを追求する(タイムマネージメント)

時代の変化に合わせて、少しずつ会社も変化させようと思うとどうしても時間が必要になります。

ところが、「やることがたくさんあって時間がない!」というのが現状で、実際には次のような悪循環を経験した方も多いのではないでしょうか。

目標が経営者から言われる

やることが多く、なかなか結果がでない

結果が出ないために叱られる・圧力を感じる

大きなストレスを感じ、アイディアが出にくくなる

ますます結果から遠のいてしまう

俺は社畜か?という感覚になり仕事が全く楽しくない

 

この様な状況だと、従業員はもちろんのこと、社長自身も辛い状況になってしまいます。

実は、こうした悪循環に陥る原因は「仕事量が多い」というのが原因ではなく、「時間に対する柔軟性が弱い」ことが原因だという調査結果があります。

この時間に対する柔軟性を高めるためにできることはたくさんありますが、その一部を紹介します。

 

時間の無駄が生じる3つの原因と解決策

実は重複している作業がとても多い

AさんもBさんも同じ作業をしていて、その事に気づいていないという事があります。

業務内容によっては、Aさんだけに任せてれば良いという事は多々ありますから、似た様な仕事の共通部分は、一つにまとめることができないか?という視点で業務全体をみることはとても重要です。

 

どうせ○○さんは〜だろうと思い込んで行動をしている

感情を大きく表に出さないという日本の文化がありますが、「考えもはっきりと述べない」という風潮もあるように感じます。

業務を遂行するに辺り、○○さんに確認しておいた方がいいだろうけど、どうせ○○さんなら〜って言うだろうなぁ…と勝手に決めてしまい無駄な作業をしてしまったとか、その推測に時間がかかっている場合があります。

これは、従業員も社長も含め、本音で考えが語りにくい職場になってしまっているという証拠でもあります。

お互いが気軽に、本音で語る環境ができれば、時間の無駄が省けると同時に、生産性や満足度も格段に向上します。

私のこんなサービスを利用されている会社もあります。

 

多くの人が自分で全てをこなそうとする傾向がある

私自身がそうでしたが、何でも自分でやろうとしていました。

単純な作業についても、「ちょっとした事なら自分でやった方が早い」などと考えてしまっていた時期もありました。

これでは、当然人は育ちません。

その上、いつまで経っても人に任せることができない状態が続いてしまいます。

全てをバランスよくできる人を育てるよりも、戦略を考えるのが好きな人には考える仕事を、製作が好きな人には製作を…と言う様に得意なところ組み合わせながら一つのチームを作るとかなり時間効率も高まります。

ただし、こうして仕事を分担した時に、注意しないといけないことがあります。

それは、

Check!
途中経過を小まめにチェックする

 

ということです。

これは田中さんに任せた!と言っておきながら、自分の感覚でそれなりの時間が経過しているにも関わらず、大きな変化がないと「何をやっているんだ?」という圧力をかけるような声かけになってしまいます。

そうなると、上の悪循環に即逆戻りです。

ですから、一定時間ごとに様子をお互いに確認するという作業がとても重要なのです。

私は恥ずかしいことに、この失敗を何度も繰り返してしまいました。

当然、いい結果が出るわけもなく、最悪のケースは離職を招くことに繋がってしまいます。

こうして、冷静にみるとどれも当たり前の話なのかもしれませんが、私たち経営者は、当たり前のことを丁寧に見るという事を忘れてはいけないと思うのです。

 

こうして、時間を少しずつ生み出していくと、この激動の時代の変化を捉えながら、どうやって一貫性を保つのか? 何かいいアイディアを生み出しやすくなるのです。

 

こんな記事を書きながら、プライベートの時間を見てももっと時間に対する柔軟性を高めたいなぁ…なんて感じています。

時間管理(タイムマネージメント)は、管理・強制・追い込む…こんなイメージがありますが、本当は心の余裕を生み出す一つの考え方だと思うのです。

町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

町野 文孝をフォローする
マネジメント(管理)
町野 文孝をフォローする
水戸黄門経営のすすめ
タイトルとURLをコピーしました