【事例】会社を運営していく際に方法よりも大切にしたい事

マネジメント(管理)
町野 文孝

名古屋・岐阜・三重の地域の中小企業の組織作り、社員教育などをトータルにサポートするコンサルタント。30年以上、この活動を行っているが、倒産した会社は0。反対に関わった会社のほぼ100%が業績向上。そのためには、ノウハウも大事であるがそれ以上に、経営者・従業員の心意気が大切だと考える。支援している中小企業の従業員の方との交流も大切にしている。

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最近では、「コラボ商品」という言葉も当たり前になりました。

実際に、そんな商品もたくさん目にする機会があります。

ところが、こうしたものが出回り始めた頃は、こんな声もあったものです。

なんだ、他の会社と一緒に商品を作るなんて…自社で作り切る!というプライドはないのか?

 

今では、「そんな考え方をしているともったいない!」と感じられる社会になった様な気がしますが、こんな声があったのも事実です。

ところが、こちらの記事に書いた通り、顧客満足度を高めようと思うのであれば、私の仕事の場合、コラボ・業務提携は必要だと考えたのです。

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ただ、ここでお伝えしたいのは、「コラボ・業務提携をどんどんしよう!」という話ではありません。

私の場合は、業務提携をすることが良かったというだけで、根底は、業務提携をするにあたり考えたことを支持してくれたのだと思います。

その基本的な考え方を、事例をあげながらお伝えしたいと思います。

 

私が得意な事とあなたが得意な事が違うから社会は豊かになる!

「私が得意なこととあなたが得意な事が違うからこそいい!」という様なことを、様々な会社でもお伝えしています。

もちろん、改めてこう言うと、多くの人は異論ないと思うでしょう。

例えば、

衣類や住居、食糧などの生活必需品は私たちが生きていく上で絶対に必要なものです。

だからと言って、全員がこれらに関する仕事に従事するとどうでしょうか。

社会は全く豊かではない、つまらないものになってしまいます。

ユーモアに溢れる感覚の人が娯楽を作り、スポーツが大好きと言う人もいたからこそ、スポーツ産業が生まれ、社会はどんどん豊かになって行ったのです。

 

そんなことは十分に分かっているけれども…

人は他人と同じ様な行動をとることで安心するという側面もあります。

それは、生命を守るために働く力ですから、「他人と似た様な行動をしたからダメ」と言うことは絶対にありません。

大切なのは、思い切って他人と異なることをした人がいたからこそ、社会は豊かになって行ったということをまずは知ることがとても大切なのです。

 

私が新規のお客様を獲得するために業務提携を活用した理由とは?

私の場合、保険・金融商品を取り扱っています。

先に紹介した記事にも書いた通り、「いい仕事をするには、正しくニーズを知る」ことは何よりも大切です。

そこで、お客様との関係が深い、「銀行」や「会計事務所」と業務提携をすることによって、新規のお客様となり得る方と会うチャンスを作りました。

実際にこのビジネスモデルは本当にうまく行きましたが、ここまでの話だけ、掻い摘んで実践しても絶対に上手くいきません。

とても大切な点が抜けているためです。

Check!
弊社のメリットは分かるが提携先のメリットは?

 

これは、弊社のメリット以上に重要なことです。

先ほど、娯楽やスポーツ産業の話を少し出しましたが、これらは歴史的に見てもずっと愛されている産業です。

AI(人口知能)の出現により、多くの仕事は無くなるとも言われていますが、これらは生活必需品ではないにも関わらず、これからも多くの人に支持されるだろうと思います。

それは、娯楽やスポーツ産業に触れた方々に大きなメリットがあるためです。

  • 思い切り笑って気持ちがスッキリした。
  • 体を動かして、いい汗がかけて気持ちがいい。
  • スポーツ観戦をしていたら、日常では味わえないくらいの熱い感覚が得られた。

 

どの感情もまた味わいたい!と多くの人が感じる感情だと思います。

決して、生活必需品ではないけれども…。

ここでは深くは触れませんが、こうした娯楽的な産業も丁寧に深く見ていくと、非常に大きなメリットを私たちに与えてくれている様に思うのです。

 

私たちはビジネスをする上で、様々な戦略をたてます。

一般には「お客様に価値を提供することが大切」と言われますが、私の場合は、私に関わる人のメリットを考えることが大切だと思ったのです。

お客様に価値を提供することはもちろんですが、一緒に仕事をする人、業務提携をするなら提携会社のメリットが弊社のメリットよりも大きくなければ成り立たないと考えたのです。

Check!

業務提携によるメリット

弊社のメリット < 提携会社のメリット

 

そこで、ここからは、弊社と提携する事になった「銀行」と「会計事務所」のメリットをどう考えたのかみていきましょう。

そして、ぜひ、あなたのビジネスに関わる人のメリットをさらに大きくするヒントにしていただけるととても嬉しいです。

 

事例 私が業務提携をした際に考えた銀行や会計事務所のメリットとは?

銀行の行員さんも、会計事務所の務める税理士、会計士、及び所員さんも難関資格の税理士試験を合格した人や合格を目指す優秀な人たちの集団です。

ただ、両者ともその業務においては特別の専門性と正確性を求められます。

そういった中で「保険・金融商品」の取り扱いまで手が及ばないというのが平成2年当時の状況でした。

当時は、まだ金融行政の規制もあり、「銀行」による「保険金融商品」の取り扱いは認可されておりませんでした。

 

銀行や会計事務所は、当然、様々な中小企業と相談をしています。

そうした中で、中小企業からこんな要望も挙がってきます。

 

「今は会社も上手く運営できているが、万が一商品に事故があった場合も会社を守りたい。」

「数字上の問題はあまり気にしていないが、もっとチームワークを高める必要があると思うんだ。」

 

もちろん、銀行の行員さんも会計事務所の方も力になれるならなりたい…と思われるのですが、業務外な上にこれらについての専門性はお持ちではありません。

「それは、ちょっと…弊社での業務ではありませんから、どこか別のところに相談に行かれては…」

と返答するしかなかったところを、業務提携をすることで、

「それなら、そういったお悩みに強い会社で、その会社が関わった会社は1社も倒産していないという実績もある会社をご紹介しましょうか。」

と返答できる様になるのです。

 

つまり、お客様の気持ちを汲み取りながら、専門的な仕事にだけ集中できる様になるのです。

その上、私が保険・金融商品の関係で取引している会社が融資について悩まれていたり、税に関する相談があると言われれば、銀行や会計事務所をすぐに紹介することができるのです。

業務に集中しながらも新規顧客の獲得がしやすい形

これは、もちろん弊社のメリットを考えた時に生まれたものですが、形を深く考えていくと、銀行や会計事務所にも大きなメリットがあると考え、業務提携に踏み込んだのです。

当時、コラボ商品なんて言葉もない時代ですから、猛烈な反対もありました。

もちろん、「ずるい・やり方が汚い」などという言葉も散々浴びました。

けれど、私には最初に書いた様に、

Check!
お互いに違うことをするから社会が豊かになる!

 

という考えがありましたから、どれだけ批判されても自分を信じる事にしたのです。

全員が生活必需品を作る仕事をしても、全員がスポーツ選手でも社会は豊かにならないのです。

それぞれが、得意な事、専門的な事に集中できてこそ、社会は豊かになるのです。

 

結果は…

「こんなサービスを待っていたんだよ!」

銀行からも会計事務所からもこんな言葉をたくさんいただきました。

もちろんお客様の中小企業の方々からも、「これだけバックの体制が整うとホントに仕事に集中できますね。」などと言われました。

こうした経験があると、また新たな挑戦もしたい!なんて思えるものです。

 

私が「対話パック」と読んでいるサービスでは、社長をはじめ従業員の方々と話をしながら、働いている人同士のメリット、取引先に提供できるものの価値をより深め、会社間のメリットをさらに明確にする事にも取り組んでいます。

誰かに大きなメリットを届けて、一番大きなメリットが得られるのは、本当は自分なのかもしれません。

 

まとめ

よく、「会社をうまく運転していく方法は?」という質問も受けますが、定番の方法というのはありません。

私の場合は業務提携をするというスタイルが上手く行っただけで、こうした提携をしなくても上手に運営されている会社もたくさんあります。

いずれの形にしても、その根底には「関わる人のメリットをどれだけ考えるか?」という事だと思います。

  • それぞれが違うことをするから社会は豊かになった
  • 自社のメリット<自社に関わる人のメリット
  • 自分の専門性・得意な事に集中できることは大きなメリットと言える

 

こんな事を言いながらも、時々、欲張りな自分も出てくるものです。

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